猫の乳がんについて知っておくべき基本知識とキャットリボン(ピンクリボン)運動について

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10月はピンクリボン月間です

ピンクリボン月間は、乳がん啓発キャンペーンの一環として行われる、乳がんに対する意識を高め、早期発見と予防を促進する取り組みの期間を指します。通常、ピンクリボン月間は10月に行われます。この期間中、さまざまなイベントやキャンペーンが行われ、乳がんについての情報提供や乳がん検診の重要性を強調し、寄付を募ることが一般的です。

ピンクリボンは、乳がんの象徴的なシンボルであり、啓発活動やキャンペーンでよく使用されます。多くの人々がピンク色のリボンを身につけ、乳がん患者やその家族へのサポートを表明し、乳がんについての意識を広めるために取り組みます。

この月間を通じて、乳がんの早期発見が生命を救う重要性が強調され、乳がん患者へのサポートと共に、予防と治療に向けた研究への寄付も奨励されます。ピンクリボン月間は、乳がんに対する意識を高め、コミュニティ全体で乳がんに立ち向かうための大切な機会となっています。

猫の乳がんの基本知識

実は乳がんは人間だけでなく、猫もかかる病気だということをご存じでしょうか。
猫の乳がんは、人と同じく病気の早期発見と適切な対処が求められます。一見すると、単なる健康チェックの一部かもしれませんが、乳がんの予防や早期発見は猫の命を守る重要な歩みであると言えます。所有者としては、これに十分に気を配り、猫の日常の管理をしっかりと行っていく必要があります。

乳がんとは何か

乳がんとは、一般的には乳腺組織が異常に増殖し、良性または悪性の腫瘍が発生する病気を指します。人間でも有名なこの病気ですが、猫においても見られ、猫の所有者としては確実に理解しておくべき病気の一つです。乳癌は自己検診や定期検診を通じて、早期にこれを発見することが勧められます。

乳がんは、発生初期に気付きにくく、進行すると体調の低下や、慢性的な疼痛を引き起こし、日常生活に影響を与えます。猫にとってもこの病気は非常に厳しいため、定期的な健康チェックが重要な事となります。

猫の乳がんの頻度

猫における乳がんの発生頻度は、一般には12歳をピークに雌猫に多く見られます。特に、避妊されていない猫や晩年の猫は乳癌になる確率が高いとされています。因みに、乳がんの発生確率は人間よりも猫の方が高いと言われています。

一方で、避妊手術を受けることで乳がんのリスクを大幅に減らすことが可能となります。そのため、猫の健康管理という観点から、適切な時期に避妊手術を受けることを考慮すべきでしょう。

症状から知る乳がん

猫の乳癌の初期症状は触診によって発見されることがあります。腹部や乳腺部にしこりを発見したら、疑ったほうがよいでしょう。また、明らかな病気の兆候としては、食欲不振や体重減少、赤く腫れた外観や歩行困難なども見受けられます。

しかし、これらの症状が現れるのは、病気がかなり進行している可能性が高いため、定期的な健康チェックが極めて重要となります。何か異変を感じたら、早めに獣医に相談してください。乳がんの早期発見・早期治療が、猫の生命を長く健やかに保つための一助となります。

キャットリボン公式サイトではチェック方法や動画も公開されていますのでぜひそちらも一度ご覧いただき、おうちの猫ちゃんとチェックしてみましょう。

乳がんの早期発見ポイント

猫が病気が原因で亡くなる疾患の中で多いと言われているのががんです。
その中で最も悪性腫瘍での罹患率が高い乳がんは、早期発見が可能な疾患でもあります。その特性から、早期発見のポイントを理解し、ご家族による定期チェックや、獣医師による定期的な検診を受けることが重要となってきます。ご自宅でできる対策としては先ほどの動画などを参考にコミュニケーションの一環として取り組むのはとても重要です。

おうちでできるチェック

先ほどの動画から今一度、チェック方法について学びましょう。
乳がんは、2cm以下での発見が生存率に大きな影響を及ぼします。そのため、自宅での早期発見が非常に重要です。毎月1回の検診を目安に、猫ちゃんと楽しみながら行いましょう。

猫ちゃんが機嫌が良い時や、遊びたそうなときに検診を始めます。猫ちゃんを優しく膝にのせ、仰向けに寝かせます。もし難しければ、胸からお腹にかけて触れる体勢でも問題ありません。

おっぱいの周りからわきの下、足の付け根まで、広い範囲をチェックしていきます。上から下に向かって、右側と左側を順番に確認することで、漏れなくチェックができます。途中で猫ちゃんが嫌がった場合は、続きは次回に延期しても構いません。

乳がんのしこりは必ずしも丸いものばかりではありません。少しでも違和感や異変を感じたら、ためらわずにホームドクターに相談しましょう。早期発見と早めの対処が、猫ちゃんの健康を守る大切なステップです。
詳しくはキャットリボン運動公式サイトをご覧ください。

猫の乳がんに関するQ&A

猫の乳がんについては、特に避妊手術をせずに放し飼いにされるメス猫にとって、大変な問題に成り得る病気です。猫に限らず、乳がんは全ての哺乳類に存在する可能性があります。この病気は、猫が特に好きな乳製品を食べすぎて発症すると思われがちですが、中には遺伝的要素や早産も関係する事が確認されています。次のQ&Aでは、猫の乳がんが遺伝するのか、子猫が罹るリスク、そして再発防止策について詳しくお答えします。

猫の乳がんは遺伝するか

明確な答えは困難ではありますが、遺伝的要素が猫の乳がんに影響を及ぼすことは可能性として存在します。科学的研究では、猫が乳がんに罹患するリスクについて遺伝的要素が影響していることを示す直接的な証拠はまだ見つかっていません。しかしながら、遺伝的に発症しやすい体質や、遺伝子レベルでの異常があると乳がんのリスクが高まるという見解もあります。よって、ご自身の猫の遺伝的リスクを評価するためには、獣医師と詳細な話し合いをすることが最も重要なのではないでしょうか。

子猫が乳がんになるリスクはあるか

一般的に、子猫が乳がんに罹患する確率は非常に低いと言われています。しかし、それはあくまで乳がんがあまり子猫に見られないということで、全くないという意味ではありません。また、不適切な生活環境や食事、加えて遺伝的要素などが重なるとリスクはある程度高まる可能性もあります。子猫が乳がんに罹る可能性は低いですが、他の病気と同様、適切なケアと注意が必要でしょう。

猫の乳がんを体験した飼い主の声

愛猫が乳がんになったという経験から得た教訓をシェアします。猫たちと共に、その恐怖と痛みを「わたしも一緒になる」心意気で乗り越えた体験談です。大切な家族であるペットが重い病気に罹る経験から、飼い主として知っておくべき情報を伝えたいと思います。

乳がんを発見した瞬間

愛猫と触れ合っているとき、ふと気づいたのが腹部に小さなしこりでした。当初、何かにぶつかった衝撃でできたおできや打撲を考えましたが、しこりが一向に小さくならないどころか、時間と共に大きくなるのに気づき、獣医師に相談し、超音波検査を受けさせて確認した結果、罹っていたのは乳がんだとわかりました。その言葉を聞いたとき、まるで自分自身が病名を告げられたかのような衝撃と絶望感が私を襲いました。しかし、その後すぐに心は「どうにかしてうちの子を助けたい!」という強い意志で満たされ、戦う決意を固めました。

選んだ治療法とその結果

治療の選択肢は主に手術と抗がん剤治療がありましたが、うちの子の場合、獣医師からは健康状態を考慮し、まずは手術を選択することを勧められました。手術にはリスクもありますが、生活の質を守るため、そして生き抜く力を信じて選びました。手術は無事成功し、それからしばらくは良好な状態が続きました。しかし、治療から数年後、再び乳がんが見つかりました。その後の治療は、持続的な抗がん剤治療となりました。再発のショックは大きかったですが、そこからもまた立ち直り、闘病生活をサポートし続けました。

飼い主が乳がんと向き合った経験

私が経験した中で最も大切だと思ったことは「手遅れになる前に早期発見・早期治療が生命を救う」ということでした。通常、猫の乳がんは初期の段階では症状がほとんど表れません。だからこそ、日ごろから愛猫と深く触れ合うことで体調の変化を感じ取ることが大切です。また、健康的な食事や適切な運動など、愛猫の健康管理にも敏感になりました。そして何より、病気と闘っている愛猫を見守り、必要なサポートを惜しみなく行うことが大切だと強く感じました。この経験を通して、私たち飼い主がどれだけ愛猫の健康に心を配るかが、その命と向き合う姿勢に大いに影響すると実感しました。

愛猫と共に過ごすために

愛する猫と共に過ごすあたたかな日々。それをより愉しく、より深く過ごすために、家族である我々自身がどう心構えを持ち、どうコミュニケーションをとり、猫が抱える可能性のある「痛み」にどう対応するのか。それらに関して一緒に考えていきましょう。

家族の心構え

まずは、愛猫と良好な関係を築くための「家族の心構え」についてお話ししましょう。猫は犬とは異なり独立心が強く、一見すると自分勝手な動物に思えるかもしれません。しかし、それは彼らが自己主張が強く、自分の気持ちをしっかりと伝える動物であるということ。そんな彼らを理解しようとする時、家族はまず自己中心的な視点を捨て、猫中心の視点で愛猫の気持ちを理解することを心掛けるべきでしょう。また、猫は短期間で成猫になるとはいえ、一生を共に過ごすためには十分な知識と準備、そして何よりの愛情という心構えが大切になります。

愛猫とのコミュニケーション

次に「愛猫とのコミュニケーション」について紐解いてみましょう。物心ついた時から彼らは一生懸命に自分たちの気持ちを伝えようと、「鳴き声」や「尻尾の動き」、「耳の向き」に様々な意味を込めています。それらの細かな変化を読み解く事で、あなたと愛猫とのコミュニケーションは格段に深まります。また「遊び」も大切なコミュニケーション手段の一つでしょう。具体的には、愛猫の好きなおもちゃで一緒に遊ぶ時間を設けるとともに、その中での接触や視線のやりとりから愛猫の気持ちを察することがお勧めです。

猫が感じる痛みへの理解と対処法

最後に「猫が感じる痛みへの理解と対処法」について学習しましょう。猫は昔から獲物や敵から身を守るために、体調の悪さや痛みを見せずに耐える習性があります。日常生活の中で猫が体調不良や痛みを感じていても、見落としてしまうことが多々あります。食事の量や猫トイレの使用頻度、毛づくろいの頻度や体重の変化など、日頃から愛猫の様子を気にかけておくことが大切です。また、万が一病気やけがを発見した場合には、すぐに動物病院に連れて行くなど迅速な対処が求められるので、かかりつけ医などきちんと探しておくことが重要です。

キャットリボン運動2023について

2023年10月22日は大阪でチャリティイベント「病気で食べないねこ、どうしてる?」が開催されます。
猫の病気に関するフォーラムを開催しますので、ご興味がある方はぜひご参加ください。

テーマ:病気で食べないねこ、どうしてる?

日時 2023年10月22日(日) 15時~17時
対象 動物看護にかかわる皆さま、一般のキャットオーナー
場所 大阪ペピイ動物看護専門学校 セミナールーム
    〒537-0025 大阪府大阪市東成区中道3丁目8−15

内容 
1. レクチャー がんになった猫の栄養管理法(仮)講師:小林哲也 (キャットリボン運動代表・日本小動物がんセンターセンター長)

2. レクチャー がん患者への寄り添い方(仮)講師:加藤 麻友香氏(花えみ動物病院 愛玩動物看護師)

3. セッション 愛玩動物看護師の本音トーク 〜食べないねこ、どうしてる?〜
パネラー:加藤麻友香氏 (花えみ動物病)、今野樹氏 (日本小動物がんセンター)、鈴木晴菜氏 (日本小動物がんセンター)、鈴木理絵氏 (アサヒペットクリニック)、福嶌歩氏 (山の内どうぶつ病院)、ファシリテーター:小林哲也

4. キャットリボン運動ってなに?&おっぱいマッサージ 講師:井上舞(キャットリボン運動実行委員、獣医師)

主催 キャットリボン運動実行委員会(一般社団法人日本獣医がん臨床研究グループ)

共催 一般社団法人 日本動物看護学会

お申し込みはこちらから

https://forms.gle/ybDxKZ8ztQuo9z5c9

キャットリボン運動を応援しませんか?

「キャットリボン運動」の活動は、皆さまからのご寄付によって支えられています。猫の乳がんに関する意識を高め、猫たちを支援するためにご寄付をしてみませんか?

また、キャットリボン運動の普及を応援するために、チャリティグッズの購入もおすすめです。これらのグッズの売り上げは、活動資金として直接運動に還元され、乳がんで苦しむ猫たちのサポートに役立てられます。グッズにはピンバッチやLINEスタンプなどもあり、少額から応援可能です。

私も少額ではありますが、先日寄付を行いました。近く返礼の?グッズが届く予定です。届いたら、また記事などでご紹介したいと思います。これからも「キャットリボン運動」を通じて、猫たちの健康と幸福に貢献していきたいと考えています。皆さまもぜひ一緒にこの素晴らしい活動をサポートしていきましょう。
https://catribbon.jp/charity/

ピンクリボンピンバッチが届きました!

先日キャットリボン運動に賛同して、ご寄付させていただきました。
その返礼品としてかわいいピンバッチが届きました!こちらです。

可愛い!
こういう可愛いグッズをきっかけとして、猫の乳がん、検診について広く啓蒙されていくのは嬉しいですし、大切ですね!
ぜひこの機会にかかりつけの獣医さんに飼い猫ちゃんの乳がん検診をお願いしてみてはいかがでしょうか。
ぜひ一度ご検討下さい。

投稿者プロフィール

ねことぴあ カオリ
ねことぴあ カオリ猫ライター
子供のころから獣医を目指していましたが、家庭の事情でその夢を諦めざるを得ませんでした。
現在はアメリカンショートヘアの愛猫「しずく」と一緒に暮らしています。しずくとの日々の生活から得た知識も交え、猫に関する魅力的な記事を執筆しています。
現在、愛玩動物飼養管理士の資格取得に向けて勉強中です。更なる知識の向上と猫の健康と幸福を守るために、専門知識を学び、より多くの猫と飼い主さんに役立つ情報を提供したいと思っています。
当サイトの記事、およびイラスト、写真の無断転載は禁止です。
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ねことぴあ カオリねことぴあカオリ

投稿者プロフィール

子供のころから獣医を目指していましたが、家庭の事情でその夢を諦めざるを得ませんでした。
現在はアメリカンショートヘアの愛猫「しずく」と一緒に暮らしています。しずくとの日々の生活から得た知識も交え、猫に関する魅力的な記事を執筆しています。
現在、愛玩動物飼養管理士の資格取得に向けて勉強中です。更なる知識の向上と猫の健康と幸福を守るために、専門知識を学び、より多くの猫と飼い主さんに役立つ情報を提供したいと思っています。

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